地元ライター記事

2024.11.27

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鶴来駅発サイクリングの旅【白山比咩神社〜道の駅瀬女まで絶景めぐり】

サイクリングの旅

北陸鉄道石川線の鶴来駅をスタートして、白山手取川ジオパーク内にある「手取キャニオンロード」を走る、サイクリングの旅をご紹介します。初心者の方でも、レンタサイクルを活用すれば気軽に楽しむことができます。自然を体いっぱいで感じながら、魅力あるスポットを巡るサイクリングの旅で、ココロも体もリフレッシュしてみませんか?

手取キャニオンロードとは

手取キャニオンロードは、「旧加賀一の宮駅」から「道の駅瀬女(せな)」までの、19.6kmのサイクリング道路です。1987年に廃線となった旧北陸鉄道金名(きんめい)線(加賀一の宮~白山下)の廃線跡地が整備されて、利用されることになりました。白山手取川ジオパークの山間部を走りますが、比較的起伏も少ないルートです。沿線には、手取峡谷の絶景、のどかな田園風景、観光でも有名な多彩なスポットがあるので、立ち寄りながらゴールの道の駅瀬女を目指せます。

サイクリングに適した服装

まずは、サイクリングに適した服装を準備しましょう。初めての方でもカジュアルにサイクリングを楽しめるので、専用のウエアである必要はありません。軽めのサイクリングであれば動きやすいジーンズやシャツなどでもOKです。今回は、体温調整がしやすいよう、着脱しやすい服をチョイスしました。靴は、スニーカーなどで大丈夫です。厚い靴底の靴や、ヒールのある靴、革靴などは、サイクリングには向かないので避けましょう。そして、安全に楽しむために、頭部を守るヘルメットもお忘れなく!

鶴来駅でスポーツバイクをレンタル

今回は、北陸鉄道石川線の鶴来駅でスポーツバイクをレンタルします。白山市でレンタサイクルを利用するなら、白山市観光連盟が運営する「白山GOレンタサイクル」と鶴来駅舎にある「eくるっっっと」の2つがあります。今回は、片道約20㎞にもおよぶ長距離サイクリングになるので、スタイリッシュなスポーツバイクを借りられる「eくるっっっと」にお願いすることにしました。

「eくるっっっと」でレンタルすることができる2タイプの中から、電動アシスト付きのe-bikeを1日レンタルしました。サイクリング初心者でも、難しい操作などなく乗っているうちに慣れてくるということで選んでいただきました。e-bikeは、4サイズあるのでその中から、身長に合わせて自転車を選んでもらい、操作方法の説明を受けたら、出発です!なお、手続きの際、身分証明書が必要になるので忘れずお持ちください。

eくるっっっと料金・アクセス

スポーツバイク専門のレンタサイクルショップ eくるっっっとは、北陸鉄道石川線鶴来駅で下車して、徒歩30秒のところにあります。自転車のレンタルはもちろん、ガイド付きサイクリングツアーのお申し込みも可能です(事前申込制)。ツアーは、白山手取川ジオパーク公認観光ガイドの、サイクリングインストラクターさんが、案内してくれます。サイクリングを通してより深く白山の魅力を感じられるのでこちらもオススメです。

レンタル料金

e-bike 【電動アシスト付き】
1時間1,000円/台
1日5,500円/台
1泊2日8,250円/台
Cross bike 【電動アシスト無し】
1時間700円/台
1日3,300円/台
1泊2日4,950円/台
レンタサイクルショップeくるっっっと
住所〒920−2121 石川県白山市鶴来本町4−二50−3
(北陸鉄道石川線 鶴来駅横)
電話番号076-272-1961
営業時間8:00~17:00(月曜日のみ10:00~17:00)
定休日毎週火曜日  第2・第4水曜日
公式サイトhttps://e-cruttto.kuroco.net/

手取キャニオンロード走ってみた

快晴の日。手取キャニオンロードをスポーツバイクで、サイクリングしました。スタートから徐々に、手取川の流れる音が聞こえたり、草木の匂いを感じたり、鳥が鳴いていたりと、景色や周りの音がどんどん変化していきます。体いっぱい自然を感じながら、魅力あるスポットを巡っていきます。

白山比咩神社

鶴来駅から約15分で到着。「しらやまさん」と呼ばれて親しまれている白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)。霊峰白山を御神体としており、全国に約三千社ある白山神社の総本宮です。表参道や境内にそびえる木々から、荘厳な雰囲気を感じることができます。その中でも、表参道にある御神木(老杉)は推定樹齢800年、境 内にある大ケヤキは推定樹齢1000年と言われ、白山市指定天然記念物に指定されています。その存在と生命力から、大きなパワーを感じられるのではないでしょうか。

白山比咩神社
住所〒920−2114 石川県白山市三宮町 二105-1
電話番号076-272-0680
営業時間・参拝 / 24時間
・社務所 / 9:00〜16:00
・授与所 / 9:00〜16:00
・禊体験 / 事前予約制(白山市観光連盟までお申し込みください
駐車場・表参道駐車場 約30台
・北参道駐車場 約300台
・南参道駐車場 約130台
※全て無料
公式サイトhttp://www.shirayama.or.jp/
※ アクセス方法もこちらからご覧ください。

河内じばさん

白山比咩神社から約30分、白山の恵み、米と豆腐の店「河内じばさん」に到着しました。店内には、自社栽培されたお米や大豆製品、そして地元の野菜やお惣菜などが販売されています。ランチタイムには、白山麓河内産の豆腐メニューが人気のレストランにたくさんのお客様が来店されていました。

今回は、そばの実、そば粉、そばの葉を使った「そばソフト」と新米の塩おにぎりを頂きました。そばソフトは、初めて味わう美味しさで、香ばしさと甘さを感じられます。塩おにぎりは、一粒一粒に艶があって噛めば噛むほどお米の甘みを感じられました。どれも、自然豊かな地で育まれた素材そのものの美味しさを味わうことができました。

河内じばさん
住所〒920−2303 石川県白山市河内町福岡124
電話番号076-273-1190
営業時間9:30~17:00(12月1日~3月31日は9:30~16:00)
定休日水曜日、年末年始
駐車場30台
公式サイトhttps://kawachijibasan.com/

吉野工芸の里

河内じばさんから約30分、現代美術や工芸の作品を鑑賞や体験をすることができる吉野工芸の里に到着しました。広い敷地内には、展示室のある鶉荘(うずらそう)や創作工房、交流サロン、そして国指定天然記念物の御仏供杉(おぼけすぎ)など自然と芸術が共存しています。陶芸・木彫・和紙・ガラス・石彫・木工・絵画・染色・加賀友禅などの作家さんが、この里を拠点として活動されており、工房では、季節ごとにさまざまな体験教室も行われています。今回は、現在開催されている企画展で、白山麓作家会議の方々の作品を鑑賞することができました。

吉野工芸の里
住所〒920-2321 石川県白山市吉野春29
電話番号076-255-5319
営業時間10:00~17:00
定休日毎週火曜日(火曜日祝日の場合は、翌平日)
駐車場30台
公式サイトhttp://www.kougeinosato.or.jp/

山法師

吉野工芸の里の入口にある、大判焼きの山法師です。とても人気のあるお店で、平日も土日も多くのお客様が来店されています。薄い生地とぎっしり詰まったあんこがとっても美味しくて、何度でも食べたくなるくせになるお味です。メニューも、つぶあん・カスタード・豆乳つぶあん・くりあん・豆乳など種類が豊富なので、いろんな味を試してみたくなります。

いろいろと迷いましたが、今回は定番のつぶあんを頂きました。青空の下、サイクリングの休憩に甘いものは、格別に美味しかったです♪ 大人気店ですが、平日は電話予約が可能なので、連絡をしてからお店に行くのがオススメ!

大判焼き 山法師
住所〒920-2321 石川県白山市吉野春25
電話番号076-255-5977
営業時間10:00~18:00
定休日毎週火曜日、冬季休業あり
公式Instagramhttps://www.instagram.com/yamaboushi5977?igsh=MTRidml5ZHNzb2w5dg==

御仏供杉

吉野工芸の里の敷地内にある、御仏供杉(おぼけすぎ)。樹齢700年の国指定天然記念物です。樹高(樹木の根元から樹冠の先端までの垂直高さ)26.5m、幹周り(樹木の幹の周長(しゅうちょう))8.9mで、その形が仏様にお供えする「おぼくさま」のように見えることから、御仏供杉と呼ばれているそうです。木の幹のすぐ側には、木製の小道があって歩くことができます。間近で見られる木の幹はとても太く、その幹から生えている枝からも力強さと生命力を感じられます。

弘法池・黄門橋

吉野工芸の里から約10分。
弘法池は、白山市指定天然記念物でもあり、日本名水百選にも選ばれたスポットです。弘法大師に関連した伝説が残り、地下水が湧き出す甌穴(おうけつ)【ポットホール】であると考えられているそうです。水くみ場もあるので自然の恵みをいただきにいくのもいいですね。

弘法池
住所〒920−2341 石川県白山市釜清水町78
駐車場あり

黄門橋は、断崖絶壁の手取峡谷の一番狭いところに架けられた橋です。この黄門橋から、約8kmに渡って高さ20〜30mの絶壁が続きます。そして、この橋から手取峡谷と白山を同時に望むことができます。

黄門橋
住所〒920-2321 石川県白山市吉野
駐車場6台

綿ヶ滝

黄門橋から約20分、綿ヶ滝(わたがたき)に到着!綿ヶ滝は、手取峡谷にある落差32メートルにもなる滝です。綿が舞っているように見えることから、その名がつけられたそうです。階段を降りた瞬間から、これまでののどかな空気感とは違いました。滝壺のそばから見上げることができる迫力は、これまでの疲れを忘れるくらいのものでした。また滝の下流も、手取峡谷の絶壁が続いており、その険しさと大自然のパワーを感じとることができました。階段を降りてからも、自然の岩の上を歩くことになるので足元には十分気をつけて楽しんでください。階段を下りずに、展望台から見ることもできますよ。

綿ヶ滝
住所〒920-2342 石川県白山市下吉谷町ホ1−4
駐車場60台

道の駅瀬女

綿ヶ滝から約30分、手取キャニオンロードのゴール地点、道の駅瀬女に到着。最後の約1㎞は、これまでより坂が急でしたが、アシスト付き自転車の本領発揮で無事に到着できました。この道の駅は、岐阜県とつながる「白山白川郷ホワイトロード」や「白山一里野温泉スキー場」にも近い上、河内地区、白峰地区にもつながる中継地点にあり、多くの方が利用されています。人気は、「山のパン屋さん瀬女」の美味しいパン、柔らかい「とちもち」。そして、地元で採れた新鮮な野菜やなめこ、豆腐・厚揚げ・味噌などの大豆食品。山の幸がたくさん揃うお店です。サイクリングで訪れた時は午後だったので、人気商品がほぼ売切れでした。ゴールでの楽しみにしていただけに残念でした・・・

どうしても諦めきれず、日を改めて朝一番にうかがいました。白山手取川ジオパークキャラクター「ゆきママとしずくちゃん」の焼印入りのパンにカレーパン、ツナパンや季節の惣菜パンなど、焼き立てのいい香り♪そして、つきたてで柔らかいとちもち、新鮮な地元野菜やきのこなどがお得に販売されています。お買い物が目的の方は、断然午前中がオススメです!

道の駅瀬女
住所〒920−2331 石川県白山市瀬戸寅163-1
電話番号076-256-7172
営業時間9:00~17:00(12月~3月の間は9:00~16:00)
定休日ホワイトロード開通期間中無休(6月中旬~11月初旬)
4月~5月:毎週水曜、12月~3月:毎週水・木曜
駐車場乗用車20台、バス3台、身障者用2台
公式サイトhttps://city-hakusan.com/shopping/road_station_sena/

まとめ

手取キャニオンロードは、大自然と山の幸を味わうことができるサイクリングロードでした。見どころがたくさんあるので、各スポットをゆっくりと巡りたい方は、何回にも分けて、さらに季節を変えてサイクリングをして、もっと深く白山手取川ジオパークの魅力や四季折々の自然を感じてもらいたいと思います。今回は、盛りだくさんで欲張りなサイクリングツアーでした。

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いしかわ里山里海サイクリングルートは、金沢・加賀・能登・白山の里山里海を堪能できる、373.3㎞にもわたる長大なルートです。このルートは、ジャパンエコトラックに認定されています。この内の「白山手取川ルート」は、松任海浜公園から白山一里野温泉までを往復する全長108.2㎞のルートです。今回ご紹介した手取キャニオンロードもこのルート一部になります。
今後は、国内外にPRを行い、サイクルツーリズムを強力に推進していくためにも、ナショナルサイクルルートとしての認定が受けられるよう、様々な要件のクリアを目指しているようです。

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