「天空の城」と呼ばれる、越前大野城の見どころをご紹介します。ぜひ足を運ぶ前にチェックしてみてください。
INDEX
越前大野城とは
越前大野城は、福井県大野市にあり、織田信長に仕えていた武将、金森長近が築いた城です。
標高約249mの亀山の上にそびえ、その堂々とした石垣や立派な天守には風格があり、大野のシンボルのような存在として、地元民からとても愛されています。
城の周辺は自然がとても豊かなので、春には桜、夏には鮮やかな緑、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季折々の美しい自然と城が織りなす景観も見どころです。
また、大野市は街の中からでも美しい星空が見られる場所でもあります。
天気が良く、月明かりの影響の少ない夜には、城の上空に天の川が浮かぶことも。
「天空の城」と呼ばれる理由
山々に囲まれた盆地の大野は、冬に近づくとよく朝霧が出ます。
濃い霧が広がり、雲海となって大野盆地を包み込むと、山の上にある越前大野城が雲海から顔を出すことがあります。
その姿が雲の上に城が浮かんでいるように見えることから、「天空の城」と呼ばれるようになりました。
幻想的な景色が人気を博し、地元民だけでなく、多くの城ファン・写真家からも愛されています。
天空の城はいつ見られる?
10月から4月末頃までが天空の城シーズンとなりますが、中でも11月が最も出現しやすい時期といわれています。
ただし、上記の期間いつ行っても見られるわけではなく、湿度や気温、風など、様々な条件が重ならないと天空の城を見ることはできません。
天空の城が出現するのは、年によって大きく差があり、1年に10回〜20回程度とのこと。
下の写真のように雲海の様子が分かる、天空の城のライブカメラ(youtube)もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
越前大野城の雲海を見に行ってきた
筆者も「天空の城」をカメラに収めるため挑戦してきましたので、撮影スポットの行き方と共にご紹介します。
撮影スポットへの行き方
天空の城は、越前大野城のある亀山から少し離れた、「犬山」という山の中にある「天空の城撮影スポット」から見ることができます。
撮影スポットに行ける登山口は複数ありますが、今回は近くに駐車場もあって便利な「鍬掛登り口」をご紹介。
こちらの「ホームセンター パルス」の駐車場が、天空の城撮影スポットに行くための駐車場として利用できます。
車をとめたらホームセンターを背に左手の、トンネルのある方へと歩きます。
まっすぐ歩いていると、トンネルの脇に登り口があります。
さて、この撮影スポットへの山道ですが、亀山と違って、歩きやすいように道が舗装されていません。
(写真:大野市提供)
雨が降った次の日は滑りやすく、勾配もあるため、トレッキングシューズなど滑りにくい靴でお越しください。
冬は積雪もあるので、しっかり対策をとってください。
また、虫除けやクマ対策グッズの用意もあると安心です。
天空の城撮影スポットから撮った写真
(写真:大野市提供)
今回、筆者が挑戦しましたが、残念ながら天空の城を見ることができませんでした。
条件が揃い、天空の城が出現すると、こんな写真が撮れるそうです。
とっても幻想的です。ぜひいつか、この目で見てみたいですね。
越前大野城の見どころは
続いて越前大野城の見どころをご紹介します。
麓から天守までの距離は、徒歩20分程度。
越前大野城がある亀山は車で登ることができないので、周辺の駐車場に車をとめて歩いて行きます。
天守には、城に関わる歴史の資料や物品が展示されており、こちらも見応えがありますが、今回はその他の見どころをご紹介します。
お福池
天守の近くにある「お福池」。金森長近の正室、お福の名前が由縁だそうです。
紅葉と、池で泳いでいる魚が美しいですね。
百間坂
昔、侍たちが本丸へ行くために通っていた道。木々に囲まれた道が続くので、心地よいです。
西国33ヶ所石仏
北口からの登山道には、観音さまがずらりと並んでいます。
初めて通った時は、ちょっと怖かったのですが…今回は、ひとつひとつ見てみたら、それぞれのお姿に個性があって楽しめました。
「亀山観音石仏」「三十三観音」とも呼ばれているそうです。
金森長近公像
初代城主である金森長近の像です。天守のすぐ近くにいらっしゃいました。
貫禄があります。
土井利忠公像
幕末の大野藩の藩主である、土井利忠の銅像。大野藩の財政再建に力を尽くされたそうです。
鳩門(現・光明寺山門)
こちらは移築されたため、城から少し離れた「光明寺」というお寺にあり、元々は大野城二の丸の正門だったそうです。
お寺の雰囲気と相まって、風格があります。
不明門(現・真乗寺山門)
こちらも移築されたため、「真乗寺」というお寺にあるのですが、元々は大野城本丸にあったそう。
土井家の家紋がついていました。
駐車場やアクセスについて
亀山の周辺にはいくつか駐車場がありますが、越前大野城に行く場合は、「結ステーション多目的広場駐車場」がおすすめです。
亀山の登り口からすぐの場所にあり、トイレやご当地お土産ショップ(後ほど詳しくご紹介します)、また無料休憩所もあります。
無料休憩所である「藩主隠居所」は、美しい庭園と、心地よい和の空間を楽しめるので、筆者もとても気に入っています。
城探訪の前後に、ぜひ利用してみてください。
越前大野城へのアクセス情報
住所 | 〒912‐0087 福井県大野市城町3‐109 |
電話番号 | 0779-66-1111 (大野市観光交流課) |
営業時間 | 4〜9月:9:00~17:00 10〜11月:9:00〜16:00 |
休館日 | 12月1日~3月31日 |
駐車場 | 結ステーション多目的広場駐車場 南側 大型バス8台、普通乗用車46台 北側 普通乗用車57台 |
アクセス | 越前大野駅から徒歩30分 中部縦貫自動車道 大野ICより車で約10分 登城口より越前大野城までは徒歩で約10~20分 ※ 城には車で登ることはできません。 |
入館料 | 大人:300円( 30名以上の団体:150円 ) ( 障害者:150円 ) ( 年間:700円 ) 小人:無料 ( 中学生以下 ) |
公式サイト | https://www.onocastle.net/ |
同じく結ステーション内にある、お土産ショップ「結楽座」。
こちらには、地元農家が育てた新鮮なお野菜や加工食品、お土産にぴったりな菓子や地酒など、大野の名物がたくさん取り揃えられています。
個人的におすすめなのが、日本酒コーナー。大野市には酒蔵が3つもあり、結楽座では全ての酒蔵の日本酒が並んでいるため、見ごたえがあります。
筆者も日本酒好きなのですが、大野の日本酒は名水の地なだけあり、すっきりと飲みやすいものが多いので、とてもおすすめです。
日本酒好きの方はぜひ、お土産に買ってみてくださいね。
結楽座のアクセス情報
住所 | 〒912‐0083 大野市明倫町3-28 |
電話番号 | 0779-69-9200 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 年末年始(12/29~1/2) |
駐車場 | 結ステーション多目的広場駐車場 南側 大型バス8台、普通乗用車46台 北側 普通乗用車57台 |
公式サイト | https://www.h-onoya.co.jp/about/tourism.html#tourism |