約8カ月に及ぶ臨時休館を経て2023年7月にリニューアルオープンした福井県立恐竜博物館。本記事では「予約は必要?」「新たな見どころはドコ?」などリニューアル後の変化や魅力に迫ります。人気のランチやお土産についても解説するので後半も要チェックです!
INDEX
どこが変わったの?
福井県立恐竜博物館といえば言わずと知れた「世界3大恐竜博物館」のひとつ。このリニューアルを待ち焦がれた恐竜ファンは決して少なくないはずです。今回のリニューアルでは新館が増築され魅力的な展示が増えたのはもちろん、注意すべき点も増えたので説明していきますね。
入館には予約が必要!?
お車でお越しの方は、インターを降りると何度か見かける『入館予約はお済みですか?』の電光掲示板・・・そうです! 福井県立恐竜博物館への入館は【日時指定の観覧券】が必要になったのです!
常設展の観覧料 | 個人 | 団体(30名以上) |
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一般 | 1,000円 | 800円 |
高・大学生 | 800円 | 640円 |
小・中学生 | 500円 | 400円 |
70歳以上 | 500円 | 400円 |
未就学児 | 無料 | 無料 |
予約に余りがある時間帯は博物館入り口で当日券の販売もあるようですが、訪問日が決まっている場合は事前に予約を済ませておいた方が絶対に安心◎ 観覧券の予約は福井県立博物館のホームページ(下記リンク)から申し込みできます。
本格的!化石研究体験
増築された新館には「化石研究体験室」が設けられ、今までにない本格的な研究を体験できるようになりました! 対象年齢は小学生以上、内容の難易度から小学生は保護者との同時申し込みが必要とのこと。この「ガチ」度合い、逆にワクワクしちゃいますね…! 所要時間は120分、その間に3種類のメニューを順番に楽しむ体験プログラムが行われています。
ちなみに3つの体験メニューのうち、本物の道具を使って恐竜の歯を取り出す「化石クリーニング」と、CT画像を使って化石の非破壊観察を行う「CT化石観察」は通期での実施ですが、もう1つは時期によって体験内容が入れ替えになります。
ホームページによると2023年11月10日より、ティラノサウルス・レックスの頭骨を組み上げ解剖学的特徴を学ぶ「T.rex頭骨復元」から、化石を見つけて見分けていく目を養う「化石発掘プラス」に入れ替えがありました。
化石の発見、観察、調査などプロが行う様々な研究プロセスを一度に体験できるなんてめったにない機会ですよね? 体験に参加したい方は、訪問予定日はどんな体験が実施予定か事前に確認してみてください。
料金 | 化石研究体験+常設展観覧券 | 化石研究体験 当日券※ |
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一般 | 2,200円 | 1,200円 |
高・大学生 | 1,800円 | 1,000円 |
小・中学生 | 1,100円 | 600円 |
70歳以上 | 1,100円 | 600円 |
ちびっこと一緒でも安心◎
兄弟の場合、上の子は恐竜大好きだけど、下の子はまだ怖がる・・・なんてことはありませんか? そんな凸凹ファミリーも安心◎ 親子で快適に過ごせるエリアをご紹介します。
▼2階ダイノライブラリー
恐竜や地質、古生物学に関する本をそろえた図書室。今回のリニューアルを期に場所を移動して広くなりました。絵本や図鑑など小さな子も楽しめる書籍も並ぶ、落ち着いた空間です。
▼キッズルーム
こちらは新たに誕生したちびっ子専用のお部屋。パステルカラーの世界観に恐竜のモチーフが最高にキュート♡ 靴を脱いで上がるのでハイハイ期の赤ちゃんと一緒でも安心です◎
福井県立恐竜博物館の見どころ【本館編】
改修前からすでに見どころいっぱいだった本館。このリニューアルでさらにパワーアップして帰ってきました! 下記では今回のリニューアルで新しくなった点や新設の展示を紹介します。
ティラノサウルスロボット
福井県立恐竜博物館のシンボルといえば大迫力の動くティラノサウルス! 実は今回のリニューアルで近年の研究に基づき、動きや表情が以前よりバージョンアップされています。
例えば「歯が剥き出しのままだと乾燥してしまう」との考察から、唇をつけて口を閉じた際にすべての歯が口内に収まるように変更になりました。体や目の動きにもストーリー性があって、本当に意志を持って動いているかのような臨場感があります。
たまに目が合うような気がしたり、周りのお客さんとお喋りしているような仕草を見せてくれたり、サービス精神(?)も旺盛のようです。
「恐竜の世界」新設標本
ズラリと並ぶ実物大の全身骨格標本、その数なんと50体! この「恐竜の世界」のエリアではリニューアルに合わせ、ティラノサウルスロボットと骨格標本の間を隔てていた壁面展示を撤去。視界を遮るものがなくなったため見渡す限り、骨!骨!骨っ! 以前にも増してワクワクできる空間になりました。
ちなみに2016年訪問時の写真が手元に残っていたので、Before→Afterを見比べてみてください。
下記からは「恐竜の世界」に新設された展示品のなかでも特に注目したい5つを紹介します。
■タルボサウルス(複製)
ティラノサウルスロボットの左には竜盤類のアジアを代表する恐竜としてタルボサウルスの全身骨格標本が配置されました。以前は直立の姿勢で展示されていましたが、前屈みに走っている姿勢へと改変。今にも動き出しそうな躍動感がカッコいい!ちなみにアジア最大級の肉食恐竜です。
■サウロロフス(複製)
ティラノサウルスロボットの右には鳥盤類のアジアを代表する恐竜としてサウロロフスの全身骨格標本が配置されました。大型の草食恐竜で、この個体はモンゴルで発見された種なのだとか。
■スコミムス(複製)
映画『ジュラシック・パーク』で一躍人気者になったスピノサウルス。スコミムスはそのスピノサウルス科の恐竜です。今回新たに加わった骨格標本のなかで最も大きく、その全長は11m! ワニのような口で魚などを食べていた大型肉食恐竜です。
すぐとなりにはティラノサウルスの骨格標本が並んでいるので、その違いを色んな角度から比べてみてください。
■パキケファロサウルス(複製)
手前の頭骨3体はこれまで異なる種と考えられてきたそうですが、研究の結果、成長に伴い頭部のドームやトゲが発達するものと考え直されたそうです。以前は成体のみだった展示に、今回のリニューアルで幼体の頭骨標本も新たに追加されました。余談ですが成体のヘアスタイル(?)、おじいちゃんみたいでチャーミングですよね?
■ブラキロフォサウルスの実物ミイラ化石
こちらは必見オブ必見!海外の博物館から10年間という期限付きで借りてきたブラキロフォサウルスの実物ミイラ化石です。よく見ると皮膚の痕や筋肉などの軟組織の状態が表面に残っているのが分かります。
写真はいろいろ撮らせてもらったけど、ここでは敢えてこの1枚で。だって現地で実物を見た方が感動するじゃないですか…! 大事なことなのでもう1度言います。この超貴重なミイラ化石、日本で見られるのは2033年までですよ!!!
実物標本が10体!
新設標本ではないのですが、絶対に見逃してほしくないのが実物化石を用いた全身骨格標本。 福井県立恐竜博物館で展示されている50体の骨格標本のうち10体がこの実物標本なんだとか。
とくに注目していただきたいのがカマラサウルス。発掘された化石で全身骨格を組み立てる場合「パーツが足りない…」なんてことはしばしば。しかし、このカマラサウルスは9割以上が実物の化石で構成されています。これって奇跡とも言えるくらい とっっっても凄いことなんですよ!
ちなみにこのカマラサウルス、全長15mとあまりにも大きすぎて普通に撮ろうとしてもなかなかカメラに収まりきらない・・・そんなときは、この鏡の前に立つのがオススメ↓
頭部から尻尾までしっかりフレーム内に収めることができますよ◎ 撮影している自分たちも一緒に写ることができるので、お好きなポーズで記念フォトを楽しんでくださいね♩
「生命の歴史」新設標本
このゾーンでは46億年にもおよぶ長い地球の歴史が、生命の誕生から人類誕生まで時間の流れにそって展示されています。今回のリニューアルでは「海の爬虫類」に 大型モササウルス類のティロサウルスが新たに加わりました。
その大きさは全長約13m!こちらも大きすぎて背景の壁画から頭が飛び出しています。
ティロサウルスに限ったことではないのですが、恐竜たちって何をどれだけ食べたらこんなに大きな体を保てるのか不思議に思いました。。。
福井県立恐竜博物館の見どころ【新館編】
さて、いよいよお待ちかねの新館へ! 本館からは3階と2階の連絡通路で繋がっていて、どちらからも往来することができます。個人的おすすめ順路は3階からエスカレーターを降りて1階へ。本館もですが、福井恐竜博物館のエスカレーターって降りてる瞬間が最高にゾクゾクします…♡
恐竜の塔
エスカレーターで降りていく最中、左手に見えるのは福井県で発見された5種の恐竜と1種の鳥類の実物大モニュメント。実はこれ、1階まで降りきると塔になっていることが分かります。その高さは13m!
ライトアップは時間帯や季節によって光のパターンが変化します。ちなみに秋は紅葉を連想させるショーでした。
3面ダイノシアター
こちらでは1億2千万年前、福井に実在した恐竜たちの映像が実物大で映し出されています。映像もさることながら立体的な音響効果も相まって、その迫力と臨場感はまるで恐竜の世界に迷いこんだかのよう。「恐竜の塔」にいた恐竜を探すのも楽しいです。クライマックスにも感動しますよ!!!
見える収蔵庫
恐竜の化石や複製骨格など貴重な標本が所狭しとズラリ・・・ガラス張りで中身が見える収蔵庫は、博物館の舞台裏を覗き見してるみたいでワクワクします。
ガラス張りのエリアは1階だけじゃなくて2階にもあるので見逃さないように!
ランチは館内レストランへ
館内レストランには、恐竜を模したメニュー、福井名物、スイーツ、季節限定メニュー、お子様セットなど幅広いラインナップがあります。下記ではその中からランチにおすすめのメニューを紹介します。
ランチにおすすめ①:スピノサウルスカレー
背びれが自慢の「スピノサウルス」をモチーフにしたオリジナルカレー。思わず写真を撮りたくなるキュートなビジュアルが大人気!
ランチにおすすめ②:福井スペシャル
自慢のオリジナルソースで仕上げたソースカツ丼と、大根おろしと削り節を絡めたおろし蕎麦。福井名物をコンビで食べられる嬉しいセットです。
キッズメニュー
子ども達の大好物がいっぱいのお子様ランチは、うどんセットとカレーセットの2種類。骨付きウインナーをワイルドにかぶりつけば、気分は肉食恐竜?!
福井県立恐竜博物館レストラン | |
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住所 | 〒911-8601 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 (福井県立恐竜博物館 内) |
電話番号 | 0779-87-1109 |
定休日 | 福井県立恐竜博物館に準ずる |
営業時間 | 10:00~17:00(LO:16:30) |
座席数 | 200席(子ども椅子含む) |
公式リンク | https://fpdmrest.jp/ |
※注意※ 土日・夏休みは混雑!
実は私たち、夏休み中の土曜日に訪問したので13時頃に館内レストランへ向かった際は待ち札に名前がいっぱい! そうこうしてるうちに息子が空腹でモンスターに・・・!(汗) そんなこんなで、いったん外に出て隣接するジオターミナル内の「ザウルスキッチン」へGO!
こちらも博物館のリニューアルにあわせてメニューが一新!恐竜モチーフのメニューもたくさんありました。 今回はソースカツがのった「プテラノドンプレート」と「お子様恐竜プレート」を注文。
おいしいご飯に心もお腹も満たされて、我が家のモンスターも大満足のご様子です。ちなみに当日中であれば博物館への再入館は何度でもOKなのでその辺もご安心ください◎
※再入館には入館時にご使用されたQRコードの提示が必要です。
レストラン ザウルスキッチン | |
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住所 | 〒911-0025 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 (勝山市ジオターミナル 内) |
定休日 | 第2、第4水曜日 |
営業時間 | 《平 日》10:00~16:00 《土日祝》10:00~16:30 ※お食事メニューは15:00オーダーストップです |
公式リンク | https://saurus-kitchen.amebaownd.com/ |
お土産はミュージアムショップへ
楽しい思い出に欠かせないのがお土産選び! 下記では福井県立恐竜博物館ならではのおすすめアイテムを紹介します。
手土産に人気のお菓子はこれ!
開館当初から人気No.1を誇るのが、福井県立恐竜博物館オリジナルの羽二重餅。福井名物の羽二重餅が個包装になっているので、ばらまき用にも重宝します。
包装紙やパッケージには、福井で発見された恐竜達のイラスト入り。恐竜×羽二重餅の福井名物の組み合わせに加え、手に取りやすいお値段なのも選ばれる理由のひとつだと思います。
「アニア」のリアルフィギュア
こども達に大人気のアニアシリーズ。ここには福井県立恐竜博物館でしか買えない特別なアイテムがいっぱい! なかでも人気なのが「フクイラプトル」。こどもの手にもすっぽり収まるコンパクトサイズですが、しっかり自立&尻尾や口も動かせる仕様です。
そのほかにも「フクイベナートル」など福井県で発見された種のオリジナルモデルや、本館の動くティラノサウルスロボットと同じデザインのフィギュアもありました。
ぬいぐるみキーホルダー
ちびっこや女性に人気なのが、もちもち触感とユルいフォルムがなんともキュートなこの子たち。ミュージアムショップ入口にあるガチャガチャ(1回400円)でゲットできます。
福井で発見された恐竜や、博物館の人気者など全6種。こちらも福井県立恐竜博物館オリジナルアイテム。全種コンプリートしたくなる可愛さです♡
福井県立恐竜博物館ミュージアムショップ | |
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住所 | 〒911-8601 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 (福井県立恐竜博物館 内) |
電話番号 | 0779-87-7109 |
定休日 | 福井県立恐竜博物館に準ずる |
営業時間 | 9:30~17:00 |
オンラインストア | https://fpdmshop.jp/ |
感動の余韻・・・
毎回思うのですが、知識も感動もインプット量がとてつもなく膨大です。博物館を出てからも、なんならこの記事を書いている今もその余韻が収まりません…! 愛ゆえに長くなってしまいましたが、本当はまだまだ紹介しきれていない見どころや推しポイントがいっぱい!!!
それくらい福井県立恐竜博物館には、何度行っても飽きない新たな発見、恐竜達が生きた時代のロマン、私たちを楽しませてくれる仕掛けが詰まっています。訪問のたびに「恐竜沼」の深みにハマっていくこと間違いなしです。(笑)
福井県立恐竜博物館 | |
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住所 | 〒911-8601 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 (かつやま恐竜の森 内) |
電話番号 | 0779-88-0001(代表) 0779-88-0892(団体受付) |
休館日 | 第2・4水曜日(祝日の時はその翌日、夏休み期間は無休) 年末年始(12月31日と1月1日) ※展示替えや施設の点検のための臨時休館あり。詳しくは恐竜博物館カレンダーをご確認ください。 |
開館時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) ※夏季繁忙期は8:30~18:00(入館は17:00まで) ※入館には観覧券の事前予約が必要です。 |
アクセス | 【車】 ・福井北JCTから約30分 ・白鳥JCT・ICから約1時間30分 【公共交通】 ・JR福井駅→えちぜん鉄道 勝山永平寺線(約60分)→勝山駅(終点) →バス(約15分)またはタクシー(約10分) |
駐車場 | かつやま恐竜の森の駐車場(無料):乗用車約1,200台 |
公式リンク | https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/ |