地元ライター記事

2024.03.08

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ゆめおーれ勝山とは?歴史と文化に触れながら機織りを体験!

ゆめおーれ勝山とは

福井県勝山市は、明治から羽二重の産地として栄えた歴史があり、今でも繊維業はまちの重要な基幹産業です。「ゆめおーれ勝山」は、その歴史を伝える場所として、明治38年から平成10年にかけて勝山の中堅規模の機業場(きぎょうじょう)として使われていた建物を保存・活用した織物ミュージアムです。「勝山市指定文化財」、国の「近代化産業遺産」となっており、まちを知る貴重な観光スポットなので、勝山に訪れたらぜひ足を運んでほしい場所です。

どんなコンテンツが楽しめる?

1階にはまちなか案内所、手織り体験、カフェコーナーなど充実したコンテンツがあります。2階には、羽二重の仕組みや糸繰機など、繊維産業の歴史を紐解く展示が盛りだくさん。歴史が沁み込んだ建物の内装や実際に動く織機は見応えたっぷりです。

1Fの手織り体験コーナーでは、機織を良く知るスタッフさんたちから手織りの方法を教えてもらいながら、オリジナルコースター作りやまゆ玉クラフトができるので、親子やカップルなど、ワイワイ楽しむことができるのもポイントです。

アクセスなどの施設情報

住所福井県勝山市昭和町1-7-40
営業時間9:00~17:00 ※カフェは10:00~19:00
定休日水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/2)
料金料金:入館無料、手織体験 600円、まゆ玉クラフト体験 600円、麻糸コースター織り体験 800円
アクセス中部縦貫自動車道勝山ICから車で10分
えちぜん鉄道勝山駅からコミュニティバス等乗車~ゆめおーれ勝山前下車
駐車場無料(30台)
ウェブサイトhttps://www.city.katsuyama.fukui.jp/hataya/

ゆめおーれ勝山を見学

実際にゆめおーれ勝山にお邪魔してきました!
建物の外観から伝わってくる歴史の深さ。入り口にある文化財指定の刻印は要チェックポイントです。今回は、支配人さんに館内を案内してもらいました。

1Fの通路には早速、機業場として操業していた頃の名残をたくさん見ることが出来ます。まずは「下駄箱」。機織場の「織子さん」は女性だったそうで、ここでそれぞれの下足を収めて、仕事場に向かっていた当時の様子が伺えます。

向かい側の壁の引き戸を開けると、中には「傘置き場」もあります。
その先へ歩いていくと、経糸に付ける糊を炊いた大きな釜が。糊は、海藻の「フノリ」を使っていたそうです。

糊をつけた糸を乾燥させる「乾燥場」も隣にあり、その正面には火事が起こらないように監視する宿直者の仮眠部屋も。ここで温度や湿度の調整を行っていたそうですよ。

「勝山市指定文化財」に指定されている、糸を木枠に巻き替える機械も展示されています。箱に石を入れてオモリにし、それが落下する力で動かしたそうです。

次に案内してもらったのは、2階の展示コーナー。

「羽二重」という織物は知っているのですが、具体的にどんなふうに織られていくのかあまり分かっていませんでした。この展示では、そんな疑問を解決してくれます。

絹糸を入荷し羽二重の生機(染色や仕上げ加工をする前の布生地)を出荷するまでの織物工場で行われる工程が丁寧に描かれているので、展示を見れば羽二重織に詳しくなれること間違いなしです!

その先を進んでいくと、ゆめおーれの目玉展示である「動くむかしの機械」もありました。糸繰り機、整経機、糊付け機、撚糸機、管巻機と昭和時代に活躍した織物を織る準備をする機械たちが実際に動いていて、壮大な様子に圧倒されます。

革で作られた大きなベルトがそれぞれの機械を繋いでいるので、モーターは一つだけでいいというエコシステム、素晴らしすぎませんか?

糸をとるための蚕の繭も実際に見ることができます。繭から出てくる絹糸を手動の道具で巻き取っていく「まゆの糸とり体験」もあります。繭から切れることなく永遠に出続けるかのような、糸は本当に不思議です。日常にありふれた絹糸は、こんな小さないのちから生まれているのだなと感じることができます。
※「まゆの糸とり体験」で巻き取った糸は、持ち帰ることができません。

機織り体験してみた

展示のあとは人気の機織り体験に行ってきました!

機織り機の仕組みが学べる木製の卓上機織り機で、オリジナルコースターを作っていきます。毛糸のコースターは、細い糸と太い糸があり、細い糸は60分ほど、太い糸は30分ほどで出来上がります。麻糸のコースターは、好みの色合いの経糸がセッティングされた機織り機を選びます。
経糸に合う色の横糸を好みで2~3種類選んだら、早速体験スタートです!

シャトルのついた横糸を右から左に通したら、筬の部分を上下に倒して経糸が組み変わったらシャトルを左から右へ通して…、この繰り返しが機織り機の仕組みになるのですが、これがなかなか最初は難しい!

横糸の詰め具合も重要で、緩いと目が粗いコースターに仕上がります。また、柄を作りたい場合や横糸の色を変えたい場合はテクニックが必要なので、スタッフさんの説明をきちんと聞いていないと途端に分からなくなります。

奮闘して約30分。ようやくオリジナルのコースターが出来上がりました!
今回体験した機織りを昔は手動で織っていたと考えると感動ですね。複雑な柄や色の表現は一体どのように設計して織っていたのか興味が湧いてきます。
機織り経験がなくても整った環境とスタッフさんの丁寧な説明があるので、年齢関係なく誰でも学びながら楽しく機織りができる最高の経験になりました。とてもおススメです!

たまご工房エグエグ(ゆめおーれ1階のカフェ)

展示や体験の合間に休憩したい時は、1Fのカフェコーナーに立ち寄るのをおススメします。
店内に入るとすぐ目に入る大きなオーブンでは、ロールケーキ・シュークリーム等のスイーツが焼き上げられているので、入店したらバターと卵の甘いいい香りが幸せを誘います。

スイーツには新鮮な奥越産の地卵が使用されているそうで、子どもから大人まで安心して食べられるものばかり。卵の美味しさを味わえるシュークリームは、濃厚なカスタードがたっぷり入っていて、外側はカリッと焼き上げられた食感も嬉しい一品。賞味期限はその日中と、鮮度にもこだわりが!

厳選した卵を使って揚げずに作ったドーナツは、エグエグの人気商品の1つだそうです。優しい味なので、何個もパクパクいけちゃいます。ふわふわ食感と甘さ控えめのクリームがつまったおり姫ロールやゴーゴーロールも絶品。ゆめおーれで楽しんだ後は、身体も心も幸せになるエグエグで一息ついてみてはいかがですか?

まとめ

今回は、勝山市のまちの歴史を知ることができるゆめおーれ勝山をご紹介しました。
まちがどのように発展していったのか?なぜ「繊維のまち」と呼ばれているのか?
そこには社会の変化と先人たちのたゆまぬ努力があり、現在の勝山があるということを知ることができました。勝山に興味がある方はぜひゆめおーれ勝山に立ち寄って、まちの歴史に触れる体験をしてみてくださいね♪

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